トイレの交換準備!3つのメーカー別に機能性やデザインを徹底比較!
2019.12.17
トイレを交換するときにはどのようなものが選ばれているのでしょうか。
トイレのメーカーで特に人気が高いのは、陶器製トイレの老舗であるTOTOやLIXIL(INAX)ですが、新素材を開発したPanasonicにも注目が集まっています。3大メーカーの特徴や機能・デザイン・価格でおすすめの機種をご紹介します。
トイレメーカー大手3社、各社の特徴とは?
リフォームなどでトイレを選ぶとき、性能はもちろんのこと、メーカーで選ぶと言う方も多いのではないでしょうか。
国内メーカーでは、TOTO、LIXIL、Panasonic、ジャニス、タカラスタンダードのものがあります。
中でも特に高いシェアを誇るのがTOTOで、LIXILやPanasonicがこれに続きます。
なぜこの3つのメーカーが人気を集めているのでしょう。その理由は、利用者にとって魅力的な機能が揃っているからではないでしょうか。
利用者が魅力と感じるポイント
- 汚れが付きにくい便器の開発
- お手入れがしやすい
- 節水効果がある、お手頃価格など、コストパフォーマンスが良い
- デザイン性、機能性、価格のバランスがとれている
- 老舗メーカーという信頼と安心感
メーカーごとにもう少し詳しく見ていきましょう。
TOTO
国内初の腰掛式水洗便器を開発した老舗メーカー。価格重視のシンプルなモデルからハイグレードな機種まで、豊富なラインナップが魅力です。
便器内部には表面の凹凸をなくしツルツルに加工する『セフィオンテクト』と呼ばれる特許技術が使われており、汚れがつきにくくなっています。フチなし形状の便器は掃除もしやすく、常に清潔な状態で使用できます。
節水性の高さも特徴のひとつで、2009年に渦巻き型に水を流す『トルネード洗浄』を導入。当時、LIXILの水量が5リットル、その他競合メーカーでも5~6リットル台が主流だった中、TOTOは業界初の大4.8リットルという低水量での洗浄を実現しました。現在も最も高い水準の節水性能を誇っています。
LIXIL
住宅設備総合メーカーLIXILのトイレは、品ぞろえも豊富で手ごろ感のある価格設定が魅力です。便器の素材には、汚れはもちろん傷や水垢もつきにくい新素材『アクアセラミック』を採用することで、新品当時の白さと輝きが長期間持続するという特徴を打ち出しています。便座の下部分までしっかり持ち上がる『お掃除リフトアップ』機能搭載機種は、掃除がしやすいことから特に人気があります。
Panasonic
住宅設備から家電まで幅広く手掛けるメーカーで、上位2社と比較すると後発ながらトイレ市場での躍進を続けています。その原動力となったのは、2006年に発売された「アラウーノ」。汚れが付きにくい『有機ガラス系新素材』を独自開発したPanasonicは、『便器=陶器』というそれまでの常識を覆しました。タンクレストイレではシェアナンバー1を誇り、スタイリッシュなデザインとコスパの良さで注目を集めています。
これら3大メーカーの人気モデルを参考に、トイレの交換時に重視すべきポイントについて考えてみましょう。
リフォームのプロがおすすめするトイレとは?
3社は数多くの人気製品を保有しています。その中でもトイレの交換時により生活を快適にできる製品には、どのようなモデルがあるのでしょうか。
リフォーム関連の営業マンやプランナーを対象に実施したアンケート結果から、おすすめの機種をご紹介します。
TOTO/ネオレストシリーズ
「ネオレスト」は1993年に発売が開始された日本初のタンクレストイレ。デザイン・機能によりNX、AH、RH、DHの4タイプがあります。
TOTO便器の特徴である汚れにくさ、節水性の高さに加え、丸みをおびたデザインでフチとすき間がなく、掃除がしやすいことが人気の理由です。NX、AH、RHシリーズにはきれい除菌水で汚れを防ぐ『便器きれい』機能が搭載されており、便器内の除菌や黒ずみ予防も可能。価格帯は上位グレードに位置するものの、アンケートの4評価項目「デザイン、施工性、機能性、コストパフォーマンス」のすべてで1位と断トツの支持を得る商品です。
TOTO/ピュアレストシリーズ
タンクと組み合わせて使う一般的な洋風便器の「ピュアレスト」には、スタンダードタイプのQR、ハイグレードタイプのEX、マンションリモデルタイプのMRがあります。
交換での際にもっとも人気が高いのはEX。手洗いのあり、なしが選べたり、他社の温水洗浄便座との組み合わせが選べたりと、ある程度の自由が利くことも人気の秘訣です。
LIXIL/アメージュシリーズ
LIXILの一般的な洋風便器で、ピュアレスト同様、カスタマイズ性の高さが魅力です。機能などによりZ、ZAの2タイプから選べ、特に人気なのは「アメージュZ」です。
アメージュZは便器のフチ裏と足元にビスのない『フチレス構造』で、掃除がしやすい点が評価されています。住宅総合メーカーならではの強みを活かし、手洗い器やキャビネットなどを豊富なラインナップから選ぶことが可能です。
Panasonic/アラウーノシリーズ
Panasonicのタンクレストイレ「アラウーノ」は、陶器ではなく、有機ガラス系新素材が用いられています。はっ水性がある素材で汚れを水滴ごとはじき、水アカなどの汚れを固着しづらくします。機能によりシリーズが分けられており、現時点で発売されているL150シリーズ、SⅡ、Vの3タイプに加え、SⅡが進化したS141が2019年10月1日から発売。基本的なデザインは共通しており、フチ裏や側面の凹凸がないことから便器をさっと拭ける『ひと拭き形状』、ボタンひとつで水位が低下するため水際のお掃除がしやすくなる『水位調節機能』など、日々のお手入れのしやすさが魅力です。
以上のように、3大メーカーの中でも特に掃除がしやすいモデルが選ばれていることがわかります。
調査名 | リフォーム営業マン・プランナーが選ぶ設備建材 リフォーム大賞2019「トイレ部門」 |
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調査機関 | リフォーム産業新聞 |
調査期間 | 2018年12月17日~2019年1月31日 |
調査対象 | リフォームに関する営業マン・プランナー |
調査方法 | キッチン、バス、トイレなどの製品をグレード分けし、選択方式での回答 |
回答状況 | 有効回答者数/421名 |
アンケートの結果について | 評価項目はデザイン、施工性、機能性、コストパフォーマンス。各獲得ポイントを集計し、ランキング形式とした |
デザイン性の高いトイレを選ぶなら
トイレは一般的な洋風便器であるタンクありタイプとタンクレスタイプにわかれます。トイレの交換をする時には、凹凸がなく掃除がしやすく、デザイン性も高いタンクレスタイプが人気です。 トイレメーカー3社の中でもデザイン性に定評のあるモデルを見てみましょう。
TOTO/ネオレストRH
「ネオレストRH」は累計200万台の発売台数を誇る、丸みをおびたやわらかなデザインが特徴のタンクレストイレ。世界的にも権威のあるプロダクトデザイン賞『レッドドットデザイン賞』を受賞しており、継ぎ目の少ないデザインです。カラーもホワイト、パステルアイボリー、パステルピンク、ホワイトグレーと4色から選べ、特に女性に人気の高いモデルです。
TOTO/レストパル
「レストパル」は手洗い器やキャビネットなど、トイレ空間に必要な器具がパッケージされた住宅用システムトイレです。シンプルでスリムな形状に加え、便器が浮き上がったフローティングデザインのレストパルFは、床掃除がしやすいこともメリットです。
LIXIL/サティス
LIXILのタンクレスの中でも、シャワートイレが一体となった「サティス」は洗練されたデザインに定評があります。機能や形によりGタイプ、Sタイプの2種類があり、カラー展開もそれぞれ6色・4色と豊富です。手洗い器やキャビネットなどアクセサリーの種類・カラーも豊富で、組み合わせによって理想のトイレを実現することができます。
Panasonic/アラウーノL150シリーズ
「アラウーノL150シリーズ」は菌の発生を抑制する『オゾンウォーター』機能がついているなど機能性も高いものの、インテリア性を強化した上位モデル。便ふたは10色ラインナップされており、オプションで付けられるアームレストも5色と選択肢が広く、高級感のある素材と深みのある色合いでスタイリッシュな空間を演出できます。
タンクレスは空間が広々使えるようになるため、新たに手洗い器を設置することも可能です。トイレ交換とは別に工事が必要となりますが、これまでトイレ内に手洗い器を設置するスペースがなかったご家庭におすすめ。また、キャビネット付きの手洗い器を設置すれば収納スペースも確保でき、おそうじ用具などをすっきりとしまうことができます。
機能性の高いトイレを選ぶなら
トイレは近年、特に機能が向上した住宅設備のひとつです。昔のモデルは最新のモデルと比較すると利便性に劣る部分もあり、トイレそのものが壊れていなくとも、使いづらくなってきたという理由で交換を考える人も少なくありません。
そのため、各社開発競争にしのぎを削っており、こだわりの機能を搭載した高機能モデルを発表しています。
TOTO/ネオレストNX
清潔さと使い心地にこだわったトイレで、AH、RHなどのシリーズからさらにグレードアップしたモデル。
ウォシュレットの水に空気を含ませる『エアインワンダーウェーブ洗浄機能』が搭載されており、洗浄能力はもちろん、柔らかな洗い心地が特徴です。吐水口の位置をこれまでの左奥から右手前に変更した新トルネード洗浄により、より汚れが付きにくく、掃除がしやすくなっています。
LIXIL/リフォレ
リフォレはタンクや給水管などをキャビネット内に収納することで、トイレ内をすっきり見せることができるモデルです。
『プラズマクラスター』機能が搭載されていて、プラズマクラスターイオンがしっかりと行き渡り、便器を丸ごと除菌・消臭。トイレ内を快適な空間に維持してくれます。また、上昇して漂う臭いを吸い込む『エアシールド脱臭』という機能が、気になる臭いをしっかりキャッチしてくれます。
Panasonic/アラウーノS141
基本の機能が充実していて、特に汚れに対しての機能性が高いのが特徴的。
トイレにありがちな水ハネ汚れ、垂れや漏れなどをすべて抑制する『トリプル汚れガード』機能が搭載されています。また、市販の台所用洗剤を使用する『激落ちバブル』は洗剤を細かく泡立て、その泡と水で便器内を掃除する方法です。大小2種類の泡を使用することで、どんな汚れでもしっかりと落としてくれます。
これらの機種は、汚れにくさや掃除のしやすさや、日常生活の快適性へのこだわりが特徴です。使い心地を重視する方は、交換の際、機能が多く搭載されている機種の導入を検討してみましょう。
価格重視で選ぶなら
高機能モデルが増えている一方で、そうしたモデルはやはり高価になってしまうことが多いもの。機能を適度に絞りシンプルにすることで、価格帯を抑えているモデルも人気があります。
TOTO/ピュアレストQR
基本性能として、表面に傷や汚れが付きにくくなる『セフィオンテクト』の加工や、節水機能の一つである『トルネード洗浄』が付いている使い心地の良いモデルです。上位モデルの「ピュアレストEX」との違いは便器回りの掃除に影響する便器後方部分のカバーの有無、排水芯の設置場所などであるため、一定の機能性と価格を共存させたい、という希望がある場合には条件さえあえば魅力的なモデルと言えるでしょう。
LIXIL/アメージュZ
上位モデルとの違いは機能性で、『お掃除リフトアップ』や『キレイノズル』などの一部の機能が付いていない、一般的なトイレとなります。ただし、シャワートイレなどと組み合わせることでノズルを清潔に保ち、臭いを逃さず吸収してくれる『エアシールド脱臭』などの機能を追加することができるため、とりあえずはトイレ自体の交換をし、後から機能追加することも可能です。
Panasonic/アラウーノV
上位モデルに搭載されている全自動おそうじ機能と温風乾燥機能を省略することで、タンクレスながら低価格を実現したモデル。節水機能はそのまま搭載されており、少量でもしっかりと流せるコスパの良さから人気があります。水をはじく素材を使用しているため、汚れが取れやすいというのも特徴の一つです。
これらは上位モデルの特別な機能は取り除かれているものの、基本的な性能はすべて満たしています。
価格を抑えたい場合やシンプルで使いやすいものに交換したいという方におすすめです。
トイレの交換作業に必要な費用について
トイレを交換するに必要となる価格は業者によって異なります。クラシアンでは、売れ筋商品を一括大量購入することで、低価格での提供を実現しています。
例えば、TOTOの「ピュアレストQR」にクラシアンオリジナルの温水洗浄便座を取り付けるプランは、工事費・処分費込みで99,600円(税抜)から。LIXILの「アメージュZ」とクラシアンオリジナルの温水洗浄便座の組み合わせであれば、95,000円(税抜)からご用意しています。
トイレの交換には便器本体の費用だけでなく、取り付け費用や古い便器の処分費用も必要です。近年は様々な費用がすべて含まれていると広告に表示する業者も増えていますが、見積もりをとる場合には、表示価格にどこまで含まれているか費用項目を確認することが大切です。
クラシアンのホームページでご紹介する製品は、表示価格に
- 本体価格
- 標準設置工事費
- 古い便器の処分費
が含まれています。
ただし、寒冷地仕様の製品や特殊な設置条件の場合は別途料金が異なることがございます。また、トイレ交換のほかに床や壁・天井なども含めてリフォームする場合や、ペーパーホルダーや手すりなどを設置・交換する場合は、その費用も必要となりますのでご注意ください。
便器を交換すると、床や壁に古いトイレの跡が目立ったり、汚れが気になったりすることも多いものです。しかし、後で床や壁を張り替えようとすると、再度工事が必要になり、便器の取り外し・設置費用がかかってしまいます。トイレ交換と床や壁の張り替えを同時に行えば、短時間でコストを抑えたリフォームが可能となります。気になる方は、お問い合わせやお見積もりの際に担当者へご相談ください。