便座交換の疑問を解決!温水洗浄便座の人気機種の特徴や選び方
2020.1.9
お手入れはしているものの、便座の汚れが落ちづらい、洗浄ノズルの衛生面が気になるという不満をお持ちではありませんか。10年以上使用している便座は交換を考える時期になっています。この記事では便座の種類や選び方、人気メーカーなどを紹介しますので、参考にしてください。
便座は大きく分けて3種類
現在、一般家庭のほとんどで温水洗浄便座が利用されていますが、便座の種類は大きく分けて3種類あります。まず3種類の便座についてそれぞれ説明します。
1、温水洗浄便座
おしりの洗浄機能がついているタイプの便座です。座ったときに冷たく感じないよう便座を温める機能のほかは、グレードによって性能に差があります。脱臭機能やおしりの洗浄後に使用する乾燥機能がついているものもあります。
また、上位グレードになると、室内暖房機能や、ノズルの自動洗浄機能など、快適に使用できる工夫が施されています。
2、暖房便座
便座を温める機能がついた便座です。また、脱臭機能がついたタイプも選ぶことができます。温水洗浄便座と形状が似ていますがおしり洗浄機能はついておらず、その分安価なため洗浄機能を使用しない方におすすめです。
3、普通便座
電源に接続せず便座としてのみ使用するタイプで、その分購入価格を抑えることができます。
現在の主流は温水洗浄便座で、国内では2人以上の世帯への普及率が8割を超えています。ただし、同じ温水洗浄便座でもグレードによって機能面や価格面で大きな違いがあります。
便座は自分でも交換できる?
便座の交換は、低価格で手軽にできるトイレリフォームです。さらに便座交換を自分で行えば、便座の購入費用のみで済むことから自分で交換しようと考えている方もいらっしゃるでしょう。
例えば、現在使用しているのが普通便座で、交換後も引き続き普通便座を使用する場合は、複雑な工程がないため自分でも行うことができます。しかし、電気を使用する温水洗浄便座や暖房便座は、製品によっては分解が必要となることもあります。そのため、正常に便座が設置できない場合、故障の原因となることがあるため自分で交換を行わないよう呼び掛けているメーカーもあります。
また、温水洗浄便座の交換は電気の接続だけでなく給水管への接続も必要となるため、正しく行わなければ水漏れの恐れがあります。そのため、なるべく水まわり業者に依頼することがおすすめです。
何を基準に選ぶ?温水洗浄便座を選ぶときの3つの疑問
温水洗浄便座を選ぶ際に悩みがちな3つの疑問をまとめました。
便座と便器のメーカーはそろえるべきか?
便座は基本的にどのメーカーの便器にも取り付けられるようになっているため、必ずしも便器とメーカーを合わせる必要はありません。
メーカーにこだわらずに便座を選ぶことでコストを抑える方法もありますが、見た目に統一感を持たせたいのであれば、同じメーカーで組み合わせることをおすすめします。
温水の供給方法に違いはあるか?
温水の供給方法は便座内のタンクにあらかじめ温水をためておく貯湯式と、使用する直前に水を沸かしてお湯にする瞬間式の2種類に分けられ、それぞれメリットとデメリットがあります。
<貯湯式の場合>
- メリット
- 瞬間式と比べて販売価格を抑えて導入しやすい。
- デメリット
- 常に温水を保温するため電気代が高い。
連続して使用する場合は湯切れの可能性がある。
<瞬間式の場合>
- メリット
- 常に保温しておく必要がないため電気代が安い。
洗浄水を使用する直前に温めるため湯切れの心配がない。 - デメリット
- 一時的に電力消費が上がるためトイレ内の電気容量が不足している場合、電気工事が必要。
貯湯式と比べると販売価格が割高。
瞬間式は貯湯式と比べて販売価格が高いものが多くなりますが、その分電気代を安く抑えることができ、ランニングコストを節約できます。購入予算や使用状況に応じて温水洗浄便座を選びましょう。
袖付きリモコンと壁付けリモコンはどちらがいいか?
温水洗浄便座の操作を行うリモコンは、袖付きリモコンと壁付けリモコンがあります。袖付きリモコンは比較的安価なタイプの製品に多く、壁付けリモコンは上位グレードに多い傾向が。それぞれのメリットとデメリットには以下のようなものがあります。
<袖付きリモコンの場合>
- メリット
- トイレとリモコンが一体型になっているため壁に穴を開ける必要がない。
リモコンの取付工事が不要で販売価格も安価なため導入費用を抑えられる。 - デメリット
- 便器脇に操作部があるため、身体をひねって使用しなければならない。
床掃除の際に邪魔になりやすく、汚れたりホコリがたまったりすると掃除しづらい。
<壁付けリモコンの場合>
- メリット
- 便器のまわりをすっきりさせられる。
リモコンを使いやすい位置に取り付けることが可能。 - デメリット
- 壁に穴を開けて取り付けるため、取り外した際に穴が目立つ。
リモコンの電池が切れると作動しなくなる。
便座を選ぶ際はメーカーなどにはこだわらず、優先順位を決めて選ぶと選びやすくなります。
温水洗浄便座の代表的なメーカーとおすすめ機種
温水洗浄便座の代表的なメーカーであるTOTOは、国内シェア50%以上。「ウォシュレット」という名称で市場を開拓してきました。続くLIXIL(INAX)は国内シェア約25%。その2大メーカーのおすすめ機種をご紹介します。
TOTO/ウォシュレット®アプリコット
TOTOの『ウォシュレット®アプリコット』はお手入れのしやすさにこだわって作られたタイプです。
便座は凸凹やフチがないデザインで汚れをふき取りやすく、電源コードが便座本体に収納されているためお掃除の際も邪魔になりません。便座表面は撥水性加工がしてあるクリーン樹脂を使用し、汚れがつきにくいためサッと拭くだけで簡単にお手入れを済ませられます。
おしり洗浄では、水の形や出方にまでこだわった「エアインワンダーウェーブ洗浄」技術で、大きさの異なる水滴の中に空気を含ませ、節水と洗浄力の両方を実現しています。
また、トイレの使用後には「きれい除菌水」を便器の内部に吹きかけて菌の発生を抑制し、便器の黒ずみ汚れを防ぎます。
LIXIL(INAX)/シャワートイレ New PASSO
LIXIL(INAX)の『シャワートイレ New PASSO』は便器内に気流を発生させて臭いを逃さない「エアシールド脱臭+ターボ脱臭」を搭載し、便器内の嫌な臭いを吸収することに特化しています。
殺菌効果を持つ銀イオン水で使用後の洗浄ノズルを自動で洗い流すため、汚れはもちろん菌の増殖を防ぎ、清潔な状態をキープしてくれます。
「お掃除リフトアップ」機能がついており、便座が上に持ち上がるため、これまでお手入れしづらかった便座と便器のすき間にも簡単に手が入ります。
『ウォシュレット®アプリコット』や『シャワートイレ New PASSO』はそれぞれTOTOとLIXIL(INAX)の上位グレード製品となりますが、それほどの機能は必要ないという方や、お手頃価格で購入したい方はTOSHIBAの『CLEAN WASH』や『クラシアンオリジナルモデル』もおすすめです。
また、トイレ全体が古くなっており便器・タンクも同時に交換したいと考えている場合は、TOTOの『ネオレストシリーズ』やLIXIL(INAX)の『サティスシリーズ』のように便座と便器が一体型となったトイレに交換するという方法もあります。
基本的な機能はどのメーカーも大きく変わらないものの、それぞれ独自の技術によって使いやすさを追求しています。もし判断に迷う場合は、見た目やリモコンの操作性などで決めても良いでしょう。